ブルーオーシャンと言われる音声メディア産業ですが、大手企業もさまざまな形態でこの産業に参入してきています。本記事ではどのような大手企業が運営する音声メディアについての概要をご紹介します。

大手メディア運営の音声媒体

大手メディア企業は大きくわけて2つの媒体で参入しています。

配信プラットフォーム型メディア

Radiko(ラジコ)

日本最大規模のインターネットラジオサービス「Radiko」には民放ラジオ局99局や放送大学、NHKが参入しRadiko専用のアプリやブラウザでコンテンツを聴くことができます。2010年4月にサービスを始めてから、多くのファンを獲得してきました。聞き逃してしまった放送を、ある一定期間オンデマンドで聴くことができます。また、居住地によっては聞けなかった放送が聴けるようになったことから、人気を博しました。

NHKラジオ らじる★らじる

NHKは独自のプラットフォームも提供しています。NHKラジオ第1(R1)とラジオ第2(R2)で放送される番組を専用のアプリやブラウザで聴くことができます。聞き逃し配信もしており、NHKの語学講座を聴いている人にはマストなサービスとなりました。

ラジオクラウド

博報堂が提供するプラットフォーム。ラジオ局のポッドキャストやオリジナルコンテンツ
をダウンロードしてオンデマンドで楽しむことができます。再生スピード調整機能や他のアプリを開いていても聞き続けられるバックグラウンド再生機能などを提供している。

大手メディア運営のポッドキャスト番組

SPINEAR

東京FMのラジオ局J-WAVEの子会社であるJAVEが立ち上げたポッドキャスト製作サービス「SPINEAR(スピナー)」はさまざまなPodcast番組を製作・配信しています。スピナーのサービスを利用して、ANAや日立システムズ、香港政府観光局などさまざまなジャンルの企業・団体がコンテンツマーケティングとして自社の番組を製作しています。

また、海外の事例としてドラマや映画のストリーミングサービスを行う「Netflix」や、新聞社である「New York Times」、イギリスのニュース雑誌「The Economist」など様々な大手企業がコンテンツマーケティングとして自社の番組を製作/配信しています。

音声メディアとしての音楽配信サービス

多くの人になじみ深い音楽配信サービスも音声メディアの1つです。Spotify、Amazon Music、YouTube Musicなど使って音楽のみを聴く人も多いですが、これらのプラットフォームもPodcastを配信しています。

音楽配信サービスのマネタイズ

音楽配信サービスはユーザーが無料で使用できる代わりに音声広告を配信しています。“急成長するコンテンツPodcastとは#3”の記事で詳しく説明している通り、音声広告は効果的に購買意欲を高めることができます。また、音楽配信サービスにPodcastを配信することで、より多くのユーザーにリーチすることが可能です。

まとめ

大手企業が参入し、さまざまな番組やプラットフォームが出てきているということは、ユーザー数が多く見込めているという裏付けでもあります。様々なコンテンツがオンデマンドで楽しめるようになっている今日、あらゆるプラットフォームで手軽に再生できるPodcastに注目が集まっています。