今回は多くの企業・事業者の方が抱える悩みの一つ「SNSマーケティング」について紹介します。運用していくにあたり「たくさんのリーチが欲しいが広告費に使える費用が少ない」「どれだけの効果が出るのかわからない物に費用をかけるのは怖い」「よくわからないので既存のサービス(オウンドメディア等)をそのまま継続している」と考えている方は多いのではないでしょうか?
この記事は、これからSNSの運用を始めたい方や、始めたけどうまく成果が上がっていなくて困っている方向けに「SNSマーケティングの概要と導入するべきメリット」をご紹介します。これから始める方はもちろんのこと、現在SNSを運用されている方も運用方法の見直しとしてご活用ください。
最終目的は売り上げ
SNSマーケティングを始めるにあたりいくつか落とし穴があります。その1つがフォロワーの獲得をゴールと勘違しやすいことです。
本来ならば、
SNS運用→フォロワーの獲得 → 企業について詳しく知ってもらう → サービス・商品を買ってもらう
この様な流れがあり、最終目標はあくまで「売り上げ」を上げることです。しかし運用していると、フォロワーの増減や、獲得達成目標、炎上などさまざまな要因が元となり「いかにフォロワーを集める運用ができるか」に気を取られすぎてしまい、売り上げの増加に繋がっていないケースが大半です。フォロワーの獲得はもちろん大事な目標ではありますが、なぜフォロワーを集めなくてはいけないのか、何人にリーチできれば成功と言えるのか、などを常に念頭に置いていないと失敗します。
SNSマーケティングの目標設定をする時は、以下の3点を忘れないようにしましょう。
- 使ってもらいたい人を具体的に想像する(ペルソナの設定)
- リーチ数、お問い合わせ数、購入数の目標をセクションごとに設定する
- 常に目標を見直していく
リーチを広げる
SNSはリスティング広告や動画広告と比べて、ユーザーにリーチしやすいのが特徴です。
- スマホ一台で事足りる
- プラットフォームサイドがユーザー情報を持っている
- 無料かつ、シェア機能が充実している
- アカウントのシェアができる
これらの理由から、誰が・いつ・どこからでも運用、更新ができます。またSNSにも種類があり、それぞれに特徴を理解した上で運用するSNSとその発信方法を決定するのが成功への第一歩です。まずは日本のSNS事情についてご紹介します。
日本における4大SNS
日本では特にユーザー数の多いSNSが4つあります。それぞれ紹介します。
Facebookは登録時に実名登録が推奨となっており、フォーマルで社会的なSNSと言えるでしょう。またFacebook上で広告を出すこともできるので、さまざまな宣伝やプロモーション効果の期待もできるでしょう。
おすすめ運用方法
- テキスト投稿
- 事業内容の宣伝
- イベントの告知
Instagramは特に若い女性のユーザーが多いです。旅先や出掛け先などで「次に行く場所を決める」ために使うユーザーが多く、昼夜問わず確認・使用するユーザーが多いアプリになります。
おすすめ運用方法
- 写真投稿
- タイムライン投稿
- 企業ブランドの発信テキスト投稿
Twitterは140文字以内のテキスト投稿、写真投稿がメインのSNSです。Twitterの特徴は「短いテキスト投稿」で投稿できることにあります。一言だけ呟いてみたり、他のユーザーのコメントに対して軽く感想を書いたりと、投稿することに対するハードルが低く、とても手軽に運用できます。また画像などをつけずに手軽に投稿できるので、選挙速報などのリアルタイムな投稿が多いのも特徴的です。
おすすめ運用方法
- 商品開発の裏話
- 参考リツイート
- 発売やリリースの告知
LINE
LINEは主に連絡手段として使っているユーザーがほとんどです。ですので、運用方法としておすすめなのは、メールマーケティングになります。(メールマーケティングとはメールを通じてユーザーに新商品の情報やクーポンを配布するマーケティング手法のことです。)公式アカウントを作り、招待したユーザーにのみ、クーポンの配布や告知をしたり、オリジナルスタンプの配布をするなどがおすすめの運用方法です。現在日本では約8200万人がLINEを使用しており、改めてアプリのインストールやアカウント開設をしてもらう必要がないこともマーケティングを始めるにあたり大きなメリットと言えるでしょう。
おすすめ運用方法
- クーポンの配布
- 商品リリースの告知
- ラインクーポンとのコラボ
このように普段何気なく使っているSNSにもそれぞれ特徴があるので、どのSNSが自分の事業や商品に向いているのかを考えた上で、予算配分・運用方法などを考えると良いでしょう。
潜在顧客の獲得
筆者はSNS運用の最大の強みは「潜在顧客を獲得しやすいこと」だと考えています。そもそも「潜在顧客」とは、自社の商品・サービスの存在を知ることで、見込み顧客になる可能性がある顧客のこと、とされており、事業においてこの「潜在顧客」を獲得することがとても重要になってきます。
なぜSNSだと潜在顧客の獲得がしやすいのかというと「SNS上でユーザーをセグメント(切り分け)しやすい」からです。SNS上で潜在顧客を獲得する上で最も重要なことは、リーチの対象となるユーザーが「何に興味があり、どんなことに関心があるのか」ということです。
例えば大学生なら就活やおしゃれなカフェ、会社員なら居酒屋やニュース関係といった情報に対して興味がある人が多いのではないでしょうか。SNS上ではそういったユーザーの興味・関心をもとにおすすめのコンテンツや、広告が提供されるアルゴリズムが組まれています。
これはユーザーからすると、「SNSでカフェを探していたら近くのカフェがおすすめに出てきた」「知りたい情報のさらに深い情報を知ることができた」など、自分から探さずに情報がやってくるというメリットがあります。また広告などを出稿している企業からすると「知ってもらいたいユーザー層に的確にリーチすることができる」「自分たちで細かく情報収集する必要がない」などのメリットが生まれます。さらに多くのSNSには「おすすめのアカウント」という機能があり、プラットフォーム側がユーザーの行動を分析し、そのユーザーがまだフォローしていないおすすめのアカウントを紹介してくれます。広告だけではなくこのようなリーチの経路があることを知っておくことも大切でしょう。
まとめ
今回は「SNSマーケティングの概要と導入するべきメリット」についてご紹介しました。今回のまとめです。
- 日本ではFacebook、Instagram、Twitter、LINEの4つがシェアのほとんどを占めている
- それぞれ特色があり、特色にあった運用、対策が必要
- 適切な運用をしていれば良質なアカウントと判断され、SNSプラットフォーム側が、興味がありそうなユーザーに「おすすめのアカウント」として紹介してくれる。
運用にあたって一番大切なことは「ユーザーの心理」を考えることです。正確な情報、独自性、知りたいと思っていることを考えて、運用するように心がけましょう。